「うちの子、今が一番伸びる時期なのかな?」「どんな練習をさせるのが正解?」 ジュニアサッカーに関わる保護者なら一度は耳にする「ゴールデンエイジ」という言葉。今回は、この時期の重要性と、日本でお馴染みの「コーンドリブル」との向き合い方について深掘りします。
1. 「ゴールデンエイジ」は今でも重要?
結論から言うと、現代のスポーツ科学でも「ゴールデンエイジ」の概念は非常に重要視されています。
ゴールデンエイジというと、一般的に9歳〜12歳(小学3〜6年生)を指しますが、この時期は人間の「神経系」がほぼ大人と同じレベルまで完成する時期にあたります。
・即座の習得: 初めて見た動きを、そのまま自分の体にコピーできる一生に一度のボーナスタイム。
・センスの土台: この時期に身につけた「体の動かし方」や「ボール感覚」は、大人になっても消えない「一生モノの財産」になります。
もちろんこの時期を逃したら終わりというようなものではなく、大人になってからでも技術や身体操作は向上します。ただ、神経系の発達が著しく成長スピードも速いとされているのが、ゴールデンエイジと呼ばれる所以です。
2. コーンドリブルのメリットとデメリット
日本で「技術練習」の代名詞といえば、等間隔に並べたコーンを抜けていく「コーンドリブル」です。これには明確なメリットと、注意すべきデメリットがあります。
メリット:技術の「型」を作る
・反復練習による定着: 邪魔者がいない状態で、何度も同じタッチを繰り返すことで、足元の正確性が飛躍的に向上します。
・ボールへの集中: 初心者や低学年の子が、ボールを自分の意のままに動かす「成功体験」を得るのに最適です。
・自信の醸成: 「技」ができるようになることで、サッカーそのものが楽しくなります。
デメリット:「いつ、どこで」が欠けがち
・判断の欠如: コーンは動かないし、奪いにも来ません。実際の試合で必要な「相手を見て判断する」要素がゼロです。
・下を向く癖: 足元のボールばかりを見る習慣がつきやすく、試合で「顔が上がらない」原因になることも。
・「作業」になりやすい: ただコーンを避けるだけになると、実戦からかけ離れたリズムになってしまいます。
日本ではこのような「型」の反復練習が多くみられますが、僕はこれは日本の「武道文化」から来るものだと考えます。しかし、西洋で生まれたフットボールというスポーツと武道を混同してはいけないというのが、僕の個人的な見解であります。
3. スペイン・ヨーロッパの視点:技術は「判断」とセット
サッカー先進国のスペインでは、ゴールデンエイジを “Fases Sensibles”(感性期) と呼びますが、日本とは少しアプローチが異なります。
彼らは、「技術(テクニック)」と「判断(タクティクス)」を切り離して考えません。
「コーンは動かないが、相手は動く」
スペインの指導現場では、黄金期であっても「相手がいる(対人)」練習が中心です。どんなに足元が上手くても、それを「いつ、どの方向へ、なぜ使うか」という判断が伴わなければ、サッカーの技術とは見なされないからです。
4. Glocalとしての見解と、親のサポートについて
Glocalの見解
ゴールデンエイジは、まさに「成長の大チャンス」です。
そして日本とスペインでのゴールデンエイジに対しての考え方の違い、ここにGlocalのメソッドも関係してきます。
コーンドリブルは確かに判断を伴わないトレーニングですが、決して無駄ではありません。朝練や自主練で「型」を磨くには良いトレーニングです。あくまで、一人で練習をするならという環境に限られます。
Glocalでは、グループで行うトレーニングでは必ず状況判断がセットになったメニューを行います。ここに、日本式の「型」練習を尊重しながらも、より先進的なスペインの考え方を取り込んだミックスされた、Glocalのトレーニングメソッドがあります。
親としてのサポートについて
・反復練習の中にもゲーム感覚を。:もしお子さんが一人で自主練習をしているのであれば、回数に目標をつけたり、タイムをつけてより成長を感じられる工夫をしてあげてください。
・「遊び」と「判断」をプラス: コーンドリブルで技術を磨いたら、次は親子で1対1をしたり、鬼ごっこをしたりして、「相手がいる状況」でその技を試す環境を作ってあげましょう。
技術(ツール)を手に入れるだけでなく、それをどう使うか(知恵)を育む。この両輪が揃ったとき、お子さんの黄金期は最高に輝くものになります。
「コーンドリブルが上手い子」(練習のための練習)を目指すのではなく、「サッカーが上手い子」を目指す。そのための土台作りとして、今の時期を親子で楽しんでほしいです!
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