この「クラブ選びシリーズ」では、育成年代のサッカーに関わる親の皆さんと一緒に、クラブ選びや環境について考えていきます。
日本やニュージーランドの育成構造にも触れながら、「正解を押しつける」のではなく、「判断するための視点」を共有するシリーズです。
クラブ選びの悩み
クラブ選びについて、こんな悩みを聞くことがあります。
「今のクラブでいいのか分からない」
「もっと強いクラブに行った方が成長するのではないか」
「変えるべきか、続けるべきか判断が難しい」
情報はたくさんあるのに、なぜか答えが見つからない。
それは、クラブ選びには外から見える情報と、実際に入ってみないと分からない環境があるからだと思います。
自身の経験から
実は、これは僕自身が強く感じてきたことでもあります。
高校時代、僕が所属していた部活は、部員が約250人、同学年だけでも100人近くいました。一見すると、とても規模が大きく、レベルの高い環境に見えたと思います。
しかし、実際の練習環境は違いました。使えるグラウンドはハーフコートのみ。人数に対してスペースが圧倒的に足りず、ボールを触れる時間も限られていました。
当時の僕は、そうした環境を事前に調べることなく、「成績の良いクラブ=良いクラブ」「有名=成長できる」と思い込んでいました。
入ってから現実を知り、「もっと環境を見て選ぶべきだった」と後悔したのを今でも覚えています。
成績や知名度だけが全てではない
この経験から強く感じたのは、
クラブの名前や実績だけでは、育成環境の本質は分からないということです。
どれだけ実績があっても、
・練習スペースは足りているか
・一人ひとりが十分に関われているか
・成長のプロセスが大切にされているか
そういった部分は、外からは見えにくいものです。
そしてこれは、日本に限った話ではありません。どの国でも、同じようなことは起こり得ます。
正解は一つじゃない、人それぞれ。
だからこそ、クラブ選びに「唯一の正解」はありません。
子どもの性格、成長段階、その時に必要な経験によって、合う環境は変わっていくからです。
ある時期には最適だったクラブが、次の段階では合わなくなることもあります。
それは失敗ではなく、自然なことです。
大切なのは、
「今、この環境で何を得られているか」
「子どもはどんな経験を積んでいるか」
を、定期的に見つめ直すことだと思います。
考えるためのきっかけを。
このシリーズでは、クラブ選びに対して「こうすべき」という答えを提示するつもりはありません。
代わりに、考えるための視点を整理していきます。
次回は、日本とニュージーランドで、育成年代のサッカー環境がなぜ違うのかを、構造の面から見ていきます。
その違いを知ることで、いま目の前にある環境の見え方も、きっと少し変わるはずです。
次の記事もお楽しみに。
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